(11)述語が表す出来事と二格の関係に関する仲間外れ問題
📖赤本(第4版)関連箇所:P48
格助詞の「に」は、主に「(存在の)場所」、「時」、動作の「到達点」、「(授受の)相手」、「目的」を表わします。
場所 :私は東京に住んでいる。
時 :午後3時に授業が終わる。
到達点:日本語教育能力検定試験に合格した。
相手 :私は彼にネクタイをあげた。
目的 :彼女はバイトに行った。
選択肢はすべて「時」を表わす二格なので、赤本にある用法の違いだけでは判別できません。しかし、それぞれの選択肢の【述語が表す出来事】と【二格(「週末に」)の関係】に着目して冷静に考えれば、正解を導き出すことができます。
1 「映画館へ行った」のが「週末」。だから「週末」は過去の週末のこと。
2 「ドライブをした」のが「週末」。だから「週末」は過去の週末のこと。
3 「一人で残業した」のが「週末」。だから「週末」は過去の週末のこと。
4 「ケーキを買ってきた」のが「週末」。だから「週末」は過去の週末のこと。
5 「レストラン(に行く)」のが「週末」。だから「週末」は未来の週末のこと。
したがって、正解は5になります。
☞超重要絶対暗記 《「ニ格」の用法》
⦿格助詞「に」は、場所、時、(動作の)到達点、(授受の)相手、目的などを表す。
(12)「の」の用法に関する仲間外れ問題
📖赤本(第4版)関連箇所:P42「ここがポイント」、P43「表1-1-14 日本語教育の品詞分類のまとめ」
赤本には格助詞「の」についてあまり書かれていませんが、各選択肢の「の」の意味を冷静に考えてみましょう。
1 「あなたの」は「決心」を修飾しています。
2 「本の好きな子ども」は「本が好きな子ども」と置き換えられます。つまり、主語と述語の関係を表わしています。
3 「バッグの」は「値段」を修飾しています。
4 「彼の」は「(高慢な)性格」を修飾しています。
5 「親しい友人の」は「娘」を修飾しています。
したがって、正解は2になります。
(13)「のだ(んだ)」の用法に関する仲間外れ問題
📖赤本(第4版)関連箇所:P38「表1-1-7 主な助動詞」
「んだ」は「のだ」の「の」が撥音便したものです。
赤本には、「のだ(んだ)」の用法・意味までは細かく出ていませんが、選択肢をひとつずつ吟味してみましょう。
1 「雨が降っている」ことに気が付いたことを表わしています。
2 「レバーを引けばいい」ことに気が付いたことを表わしています。
3 「今日から生まれ変わる」ことを決心・決意したことを表わしています。
4 「こんな本がある」ことに気が付いたことを表わしています。
5 「山田さんはあのチーム(だった)」ことに気が付いたことを表わしています。
したがって、正解は3になります。
(14)「ところ」の用法に関する仲間外れ問題
この問題もひとつずつ用法・意味を考えてみましょう。
1 →{彼が来ても}状況は変わらない。
2 →{思っている時に/思っているタイミングで}先生が来た。
3 →{一段落する時に/一段落するタイミングで}休憩を取ろう。
4 →{食事が終わった時/食事が終わったタイミングで}・・・・気づいた。
5 →{リラックスしていた時に/リラックスしていたタイミングで}・・・・。
2~5の「ところ」は、「時」や「タイミング」などで置き換えられます。
したがって、正解は1になります。
(15)「れる・られる」の用法に関する仲間外れ問題
📖赤本(第4版)関連箇所:〚受身〛P62、〚可能〛P67、〚自発〛P68、〚待遇表現〛P89「表1-1-36 敬語の一般的表現」
「れる・られる」には4つの用法があるので、覚えてしまいましょう。
・受身:上司に怒られる。雨に降られる。
・可能:その質問には答えられる。お腹いっぱいだけど、デザートは食べられる。
・自発:去年のことが思い出される。故人のことが偲ばれる。
・尊敬:お客様が来られる。先生が話される。
※「自発」とは、ある思考や感情が、行為者との意志とは関係なく、自然に起こることを言います。
1 「偲ぶ」感情・気持ちが、自然に沸き起こることを表わしているので「自発」
2 「望む」感情・気持ちが、自然に沸き起こることを表わしているので「自発」
3 「案じる」感情・気持ちが、自然に沸き起こることを表わしているので「自発」
4 「学生の意欲を高める」の「受身」
5 「思いやる」感情・気持ちが、自然に沸き起こることを表わしているので「自発」
したがって、正解は4になります。
☞超重要絶対暗記 《「れる・られる」の用法》
⦿「れる・られる」は受身、可能、自発、尊敬を表す。
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