📖赤本(第4版)関連箇所:P419
「二重調音!?」「いきなり分からない(汗)」と思った人は少なくないと思います。しかし、動揺してはいけません。
📌攻略のポイント
⦿1問目から分からくて出鼻をくじかれると先行きが不安になりますが、気にすることはありません。日本語教育能力検定試験は3割間違っても合格できるわけですから。100点を採る必要なんてありません。3割も間違えていいんです。
問題数も多いので、分からない問題には時間を浪費せず、その時間を、合格するために必要となる7割(以上)の問題を確実に正解するための時間に振り向けましょう。
分からない問題に直面しても、いちいち動揺せず、淡々と問題をこなしていく姿勢が重要です。
で問題に戻ると、
「二重調音」は何かというと、教科書的に言うと「2つの調音位置で同時になされる音」です。
赤本では、「二重調音」について言及されていませんが、[w]の発音について以下の記述があります。
(赤本P419)
want:有声 両唇・軟口蓋 半母音 [w]
[w]の発音には調音点が「両唇」と「軟口蓋」の2つ記載されているわけです。これが「二重調音」を表したものであり、
したがって、正解は4になります。
(2)二重母音の取り入れ方に関する仲間外れ問題
この問題も難しいです。
まず、問題を解くうえで大前提となる「二重母音」とは、以下の2つを言います。
⦿母音が2つ結合されて出来ている音:au, ei,oi,ou,ooなど。
⦿母音と子音が結合されて出来ている音:aw,oy,owなど。
次に、設問の【二重母音の取り入れ方】というのは、外国語が日本語に取り入れられたときに二重母音が日本語でどのように発音・表記されているのか、ということです。
つまりこの問題は、英語の発音も分かっていないといけない問題というわけです。
1 「ゲームセンター」の英語での発音はɡeɪmsentər。二重母音の[eɪ]を日本語では引く音「ー」として取り入れています。
2 「セールスマン」の英語での発音はséɪlzmən。二重母音の[eɪ]を日本語では引く音「ー」として取り入れています。
3 「メールボックス」の英語での発音はméɪlbὰks。二重母音の[eɪ]を日本語では引く音「ー」として取り入れています。
4 「ホットケーキ」の英語での発音はhɑ:tkeɪk。二重母音の[eɪ]を日本語では引く音「ー」として取り入れています。
5 「レインブーツ」の英語での発音はreɪnbuːt。二重母音の[eɪ]を日本語では「レーン」ではなく、「レイン」として取り入れています。
したがって、正解は5になります。
📌攻略のポイント
⦿めちゃくちゃ難しい問題です。このような難しい問題が初っ端から2問連続で出題されると自信を無くしてしまいますよね。それでも「ダメかもーー」なんて弱気になってはいけません。
なぜなら、日本語教育能力検定試験の合格ラインは7割です。つまり、3割間も違えられるんです。
3割と言うと、マークシートの問題数が試験Ⅰは100問、試験Ⅱは40問、試験Ⅲは80問で合計220問なので66問!安全をみて60問間違えっても全然OKなわけです。
だから、いきなり最初の2問正解できなくても、大したことではありません。まだ60問以上間違えられます。それでも合格できます。
ですので、いちいち気落ちすることなく、気持ちを切り替えて粛々と次の問題に進むことが、合格するためには大切です。
(3)音節数に関する仲間外れ問題
📖赤本(第4版)関連箇所:〚拍(モーラ)〛P103,399,426、〚音節〛P426
音節とセットで覚えておかなければならないのは拍(モーラ)です。音節と拍とは違います。
まず拍(モーラ)とは、日本語で仮名1文字で示される発音上の単位のことで、拍の数え方で注意するポイントは以下の通りです。
⦿拗音は、小さい「ャュョァィゥェォ」を伴った2文字で1拍。
⦿撥音「ン」、促音「ッ」、引く音「ー」はそれぞれで1拍。※この3つを「特殊拍」と呼ぶ。
で、この特殊拍は、拍としては1拍として数えますが、単独では発音できないものなので、発音上は直前の拍と一緒に発音します。このような単位で数えられるのが音節です。
1 「挑戦」は、拍数は「ちょ・う・せ・ん」で4拍、音節数は「ちょう・せん」で2音節。
2 「教育」は、拍数は「きょ・う・い・く」で4拍、音節数は「きょう・い・く」で3音節。
3 「散歩」は、拍数は「さ・ん・ぽ」で3拍、音節数は「さん・ぽ」で2音節。
4 「結果」は、拍数は「け・っ・か」で3拍、音節数は「けっ・か」で2音節。
5 「加担」は、拍数は「か・た・ん」で3拍、音節数は「か・たん」で2音節。
したがって、選択肢2だけ3音節なので、正解は2になります。
(4)アクセントに関する仲間外れ問題
📖赤本(第4版)関連箇所:〚アクセント〛P427~433
アクセントとは、個々の語について、社会的慣習として恣意的に決まっている、相対的な音の高さや強さのことです。
アクセントの規則には2つの大原則があります。
規則1は、1拍目が「高」の語は2拍目が必ず「低」になり、1拍目が「低」の語は2泊目が必ず「高」になるということ。
規則2は、一度「高」から「低」に下がったら再び「高」に上がることはない、一度下がったら二度と上がらないということです。
なので、アクセントの仲間外れ問題が出たら、まず1拍目と2拍目が「高」「低」なのか、「低」「高」なの確認しましょう。
1 「一喜一憂」は、1拍目「高」、2拍目「低」。
2 「大同小異」は、1拍目「低」、2拍目「高」。
3 「不可抗力」は、1拍目「低」、2拍目「高」。
4 「大盤振舞」は、1拍目「低」、2拍目「高」。
5 「誠心誠意」は、1拍目「低」、2拍目「高」。
したがって、正解は1になります。
(5)短縮語形成に関する仲間外れ問題
1 スタメンは、スターティング・メンバーの短縮語で、構成する2語それぞれの頭の2文字を繋げて形成されたもの。
2 アカハラは、アカデミック・ハラスメントの短縮語で、構成する2語それぞれの頭の2文字を繋げて形成されたもの。
3 エアロビは、エアロビクス・エクササイズの短縮語で、最初の1語の頭の4文字で形成されたもの。
4 リモコンは、リモート・コントロールの短縮語で、構成する2語それぞれの頭の2文字を繋げて形成されたもの。
5 プロレスは、プロフェッショナル・レスリングの短縮語で、構成する2語それぞれの頭の2文字を繋げて形成されたもの。
したがって、正解は3になります。
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