📖赤本(第4版)関連箇所:〚母音の分類〛P402~
選択肢の発音記号は、[a]:ア、[i]:イ、[ɯ]:ウ、[e]:エ、[o]:オを表わします。
つまり、この問題は日本語の母音で、発声するときに唇を丸めるか丸めないか(円唇性)を問う問題です。
日本語の5つの母音のうち、唇を丸めて発声するもの(円唇母音)はオ[o]だけです。ア[a]、イ[i]、ウ[ɯ]、エ[e]は唇を丸めません(非円唇母音)。
したがって、正解は5になります。
(2)撥音(「ン」)の音声に関する仲間外れ問題
📖赤本(第4版)関連箇所:〚音素と異音〛P102 、〚撥音(「ン」)〛P420,421
日本人にとって「ン」の音はひとつだけですが、実は「ン」には、その後に続く音によって6通りの発音があります。たとえば、「新橋」をローマ字にしたときに「shimbashi」という風に「ン」を「m」で表記するのは、発音の仕方に関係しているわけです。
後続する音によって、「ン」の発音がどのように変わるかは、赤本P421「表6-1-5 撥音の相補分布」にまとめてあるので、頑張ってそのルールを覚えましょう。
では、そのルールに当てはめて選択肢を見てみると、
1は、「ン」の後続音が「タ」なので、[n]の音。
2は、「ン」の後続音が「ツ」なので、[n]の音。
3は、「ン」の後続音が「チ」なので、[ɲ]の音。
4は、「ン」の後続音が「テ」なので、[n]の音。
5は、「ン」の後続音が「テ」なので、[n]の音。
したがって、正解は3になります。
(3)拍数の変化に関する仲間外れ問題
📖赤本(第4版)関連箇所:〚誤用/発音上の問題点〛P103、〚仮名文字と発音〛P399
日本語で仮名1文字で示される発音上の単位が拍です。注意するポイントは、
・拗音は、小さい「ャュョァィゥェォ」を伴った2文字で1拍。
・撥音「ン」、促音「ッ」、引く音「ー」はそれぞれで1拍。※この3つを「特殊拍」と呼びます。
具体的には、
「笑わない男」は、「ワ・ラ・ワ・ナ・イ・オ・ト・コ」で8拍、
「ワンチーム」は、「ワ・ン・チ・ー・ム」で5拍、
「ジャッカル」は、「ジャ・ッ・カ・ル」で4拍となります。
これらを踏まえると、
1 「火」は「カ」で1拍ですが、「月火水」を読み上げると「ゲツカースイ」で「カ・ー」と2拍に変化します。
2 「月」は「ゲ・ツ」で2拍で、「月水金」を読み上げるても「ゲッスイキン」で「ゲ・ッ」の2拍で拍数は変わりません。
3 「水」は「ス・イ」で2拍で、「火水木」を読み上げるても「カースイモク」で「ス・イ」の2拍で拍数は変わりません。
4、5も2、3同様に拍数が変わらないことが確認できると思います。
したがって、正解は1になります。
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(4)数量詞の読み方のバリエーションに関する仲間外れ問題
📖赤本(第4版)関連箇所:〚数量詞〛P31
この問題は、【読み方のバリエーション】に関する問題なので、それぞれの選択肢が何通りの読み方ができるのかを確認することで正解を見つけ出すことができます。
1の読み方は、「キュウサイ」の1通り。
2の読み方は、「クニン」と「キュウニン」の2通り。
3の読み方は、「キュウコ」の1通り。
4の読み方は、「キュウホン」の1通り。
5の読み方は、「キュウカイ」の1通り。
したがって、正解は2になります。
(5)語構成に関する仲間外れ問題
📖赤本(第4版)関連箇所:〚語構成〛P113
選択肢の語は、すべて複合語になりますので、その場合は、複合語を構成する形態素の関係性に着目する必要があります。
1 「耳当て」は、「耳に当てるもの」→「NにV」の関係
2 「下敷き」は、「下に敷くもの」→「NにV」の関係
3 「台拭き」は、「台を拭くもの」→「NをV」の関係
4 「膝掛け」は、「膝に掛けるもの」→「NにV」の関係
5 「前書き」は、「前に書くもの」→「NにV」の関係
したがって、正解は3になります。
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